「シャン州東部(チェントン・モンラー)旅行記」(森 博行さん)第3編「チェントンの市場」

シャン州東部(チェントン・モンラー)旅行記」(森 博行さん)
第3編 チェントゥンの市場

森 博行:
京都府京都市在住(寄稿時)。ビルマ(現ミャンマー)シャン州を訪れる(2002年4月)。「消え去った世界 ~あるシャン藩王女の個人史」(ネル・アダムス著、森 博行 訳、文芸社、2002年8月発行)訳者

第1編:チェントゥン到着までの途
第2編:チェントゥン到着初日
第3編:チェントゥンの市場
第4編:博物館と寺院
第5編:チェントゥン郊外の山岳民族
第6編:中国国境の町モンラーへの道
第7編:モンラーの町と中国とのかかわり
第8編:モンラーからタチレークを経てタイへ出国

(2002年)4月24日、ホテルの朝食はフライドエッグとトースト。泊まり客は他に二組ぐらい。バイク改造の三輪タクシーを止めて、市場に。市内料金は200チャット(約32円)らしい。
写真:市場、野菜

写真:市場、おこわ?

市場はかなり広く(横幅200メートル、奥行き150メートルほどの区画)、食料品から金物、衣料、日用雑貨、文房具、両替商、金行までほとんど全てのものがある。正面側の道路から入ると屋根付きの店舗が並び、奥の方は屋根無しの露店で生鮮食料品の店という配置。大まかに商品ごとの区画分けがされている。山地民の姿も散見される。
写真:市場、豆類
   

野菜や果物の種類は豊富だが、米を売る店は少なくほとんど白米。魚を腐らした調味料を売るあたりには強烈な異臭が漂う。調理済みの米製品(おこわのようなもの)に、黄色や小豆色のもち米がある。精肉売場は屋根付きの囲みがされた一区画。

市場内の軽食コーナーは、米製の麺類で、スープと具(肉団子とか豚の煮込みとか)に店ごとの違いがある様子。乾電池とか文具は中国製が主流で、質は良くない。衣料品、日用雑貨も多くは中国製。茶を大量に置いている店は一軒だけで、半発酵のウーロン茶。
写真:市場、茶

山地民は歩く速度が速い。
写真:市場、黒服の山地民

写真:市場、金物屋の店先の山地民

(C)森博行 2002 All rights reserved.

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